miyamotoSion’s Obsessions

宮本紫苑がTwitter ( @miyamotoSion ) に書ききれないことを残しておく場所。

極めて薄い本

プリントオンデマンドの店「キンコーズ」で本を作ってみました。

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本文8ページの中綴じ製本

昔から絵を描くのが好きなもので、学生時代はそういうことができるサークルに所属したり、社会人初期の頃は同人活動やらをやってみたりして、それらの活動の一環で冊子を作ることが度々ありました。学校や大学構内のコピー機を使ったり、自宅のインクジェットプリンターで地道にプリントしたりして、手作り感溢れる本を作ってたわけです。

そんな冊子作りをする人の憧れが、印刷業者で作ってもらうオフセット印刷の本なのですが、これが1冊あたりの費用が数百円〜千円以上になります。作成部数が多くなると単価がある程度下がるのですが、少部数だとけっこう高価で、そこそこの量を販売できる見込みがないと挑戦できないハードルの高さがあります。それ故に、一度も業者を使ったことがありませんでした。

結局業者に本を作ってもらうという憧れからは縁遠く、日常に追われて創作活動自体から遠ざかる中、付き合いの続いてるサークル仲間から「冊子を作りたい!」という声が挙がってきました。

さすがにこの歳で手作り感溢れる冊子を作るのは単なる懐古趣味のような気もするし、そもそも今は自宅にインクジェットプリンターが無いし、なんとか少部数をリーズナブルに作る方法はないものか、と思って検討してみたのが、オンデマンドプリントサービス。ネットプリントやらPODショップといったサービスがじわりと広がってるとは聞いてたので、差し当たって行動圏内にあったキンコーズに直接足を運んでみたのでした。

そこで詳しく話を聞いてみると、薄手の中綴じ本なら複合機で出来てしまうというのです。用紙の排紙方法を変更するだけなので、実質プリント料金のみというお手軽さ。

というわけで、キンコーズで極めて薄い本を作ってみました。

要件は以下の通り。

  • フルカラーで縁なしの中厚口の表紙
  • A5サイズ
  • 本文は8ページ程度のモノクロで文章のみ
  • 中綴じ
  • 10部

手順は以下の通り。

  1. 各ページのデータをPDF形式で用意する。
  2. 複合機USBメモリを挿し、本文を出力する。
  3. 店舗のPCを借りて、表紙を出力する。
  4. 表紙を必要なサイズにカットする。
  5. 複合機のページフィーダーに本文を、手差しトレイに表紙をセットして中綴じ出力する。

複合機で中綴じする場合は基本的に原稿をスキャンすることになるので、まず各ページの原本の出力を用意します。

ただ、表紙もその方法で作ると、品質が落ちてしまう、用紙が本文と同じ紙になる、縁なしができない、といった制限が出てきます。なので、別料金にはなりますが表紙はデータ出力サービスで希望の用紙にプリントしてもらって、カットした後手差しで複合機に手差しで仕込みます。

用紙をカットしてもらうサービスもあるらしいですが、部数が少ないので自分で切りました。トンボを仕込み忘れたので、大きさは目分量です…。

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縁なしにするため塗り足しを入れておいてカット

あとは、原稿をページフィーダーに、表紙を手差しトレイに仕込んで、出力の設定を変更して、必要部数を出力。

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コニカミノルタ100%出資子会社なので当然同社製

排紙トレイに完成品が出てきます。全自動すごい。

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本のかたちで排紙

ちなみに今回のコストは次の通り。

  • 本文原稿モノクロプリント:9円/枚 × 5枚
  • 表紙出力用PC利用:250円/20分
  • 表紙出力:40円/枚 × 10枚
  • 表紙用紙:30円/枚 × 10枚
  • 本文コピーモノクロプリント(中綴じ排紙):9円/枚 × 4枚(8頁) × 10冊

なんと1冊あたり150円以下で本が作れてしまいました。

この方法は、綴じ枚数最大20枚80頁となっているようです。なので表紙を中厚口にすると多分16枚くらいが限度かと思われます。それ以上の場合は、コストが一段高くなりますが「くるみ製本」のサービスを利用するのがいいのかもしれません。

これはオススメ。

他にも色んなサービスがあるみたいなので、機会があれば使ってみたいきもち。

便利な世の中になってきました。

www.kinkos.co.jp