miyamotoSion’s Obsessions

宮本紫苑がTwitter ( @miyamotoSion ) に書ききれないことを残しておく場所。

ライバル出現   か?

先日、噂のマイクロカー「TOYOTA・iQ」が正式発表されたようです。
iQは、以前からスマートのガチンコライバルとして、モーターショーで発表されるたびに注目を集めていたクルマです。
これは要チェックや。スマーティスタとして!
(本エントリーに掲載している画像は、全て公式サイトから転載しております。画像の諸権利はトヨタ自動車(株)にあります。)




・エクステリアデザイン・インテリアデザイン
特に文句をつける気はありません。自然界に存在する曲線を使っている、というのもデザインの方向性としてはひとつの正解だと思いますし、何よりトヨタは「面」の造形が上手い。




・シートアレンジ
ここから「物言い」がたくさんあるわけですが(^^;
この全長の短いキャビンに、2列シートをレイアウトされてます。
前列をオフセットさせるというのはアリだと思います。実際、先駆者のスマートも初代はオフセットさせてました。
しかし、助手席を前に出すのは、間違ってる気がします。
まず、ドライバーの視界の邪魔になること。スマートと同様にBピラーが太いので、斜め後の視界も期待できないのに、真横まで見えないのは致命的な気がします。
そして、3人乗車時の会話の方向。ドライバーは人の顔を見て話す余裕はないので、助手席と後席の人がお互い顔が見えるほうが、レイアウトとしてはよろしいのでは。これだと基点はすべてドライバーです。




・シートの作り
シートを薄っぺらくした時点で、座り心地が犠牲になっているはずです。もしかしたら軽自動車以下になってるかもしれません。
オフィス用ならともかく、クルマ用なんですから、座った瞬間心地よいだけじゃ駄目だと思います。




・クラッシャブルゾーン
スマート同様、追突時のクラッシャブルゾーンが確保できていません。
スペース上の制約なので仕方ないですが、スマートの場合は、シートバックをスチール製にすることで安全性を確保してます。
このクルマは、後部座席のシートバックがぺらぺらなんですが、その辺どうなんでしょう。ここにもエアバッグが仕込んであったりするんでしょうか。




・プレミアムってなんだ
コンセプトに「プレミアム感」を謳っていますが、この広告からはどう見てもプレミアム感が感じられません。こういうコラージュの手法自体が、プレミアムというテイストには似合わないと思います。



そもそも、この室内空間に、色々なものをそぎ落としてつじつまを合わせてシート4つを押し込んだ、というのが「プレミアム」とは相反すると思います。
確かこのクルマの出発地点は、「全長3m以下なら欧州でスマートパーキングが利用できる・優遇が受けられる」というところのはずです。
つまり、全長3mに「押し込んだ」、と。
反面、スマートは、快適な空間を確保しつつ必要最低限なものだけを残したら、結果的に全長2.5mになった。
つまり、何も無理はしていないんです。



ハンドルやパネル、ボディの質感なんかは、初代スマートと比べればiQの方が上でしょう。
けど、コンセプトがプレミアムじゃない気がします。
プレミアムとは、贅沢であること。
贅沢というのは、無理をしないこと。
いつ必要になるか分からない3つ目のシートのために、乗り心地や視界、安全性なんかを少しずつ犠牲にしてるわけですよね。そんな我慢を強いるクルマが、スマートとのガチンコ対決になるとは思えません。
ま、実車を見たり乗ったりしたら、また印象は変わってくるかもしれないですけどね。
大きさや使い勝手は近いので、純粋に、乗り心地とデザイン、ブランド力の比較になるんじゃないですか。